厚生労働省認定事業 自立・就労支援施設 たまな若者サポートステーション

「高認試験を受験したNさん」

Nさんは、高校を中退して何もしない毎日を送っていました。一昨年、友人から紹介されてサポステ来所、それ以来カウンセリングやセミナーを受けながら、アルバイト等就労に向けて前向きに取り組んでいる毎日です。

そして、かねてより準備を進めていた高校認定試験を今回初めて受験されました。その受験に至るまでの心境とその時の様子を文章にして届けてくれました。

社会人になって、再チャレンジを考えている方 是非ご一読ください。

 

 

『私の高認物語』

私が高認試験を受けるまでの道のり)

私は高校中退です。(高認試験を知ったのが4年前でそれから興味をもち調べ始めたのが2年前)色々あり、受けたいな・・・と思えて来たのが1年前、調べればしらべるほど

書類が・・・とか

人が・・・とか

朝起きれるかな・・・とか

会場の雰囲気は・・・など

もう少し自信がついてから・・・とか

高認から遠ざかっていた。

決心がつくまで長かった。

でも、ある時 サポステの先生に相談して、過去に通っていた高校に「単位修得証明書」を取り寄せる電話をしてからは、“もう、やるだけやってみよう!”と思った。

試験まで 早かった。

その間も、常に「どのくらい勉強したらいいのか」とか、「当日 会場に行くこと・受けることがとにかく不安でしかなかった。正直、毎日勉強出来ていた訳でもない。でも終わった今思うのは、受けてみて良かった!ということ。

一つ目標を決め、不安があっても逃げずにできたことは精神的にも得られるものが大きかったように思う。

 

当日までは不安で仕方なく、心臓が口から飛び出る勢いだった。しかし、いざ行ってみると、何とかなるものだった。早めに会場に着いたので、待合室へ・・・・。

広~い部屋で机もあった。待合室の前や試験会場の入口の前に次の時間の科目の座席表のようなものが貼ってあり、各自自分の受験票の番号を探し、そこの机の番号を確認してから、試験開始15分前には会場に入り、10分前には着席して、マークシートなどの説明を受ける。

「チン」という昔のキッチンタイマーのような音で試験開始。「チン」という音で終了だ(この音はなかなかびっくりする(笑い)

試験中は 試験監督の方が、出願の時に出した受験票の本部控えと顔を確認して回っていた。マスクをしていてもいいが、確認の際外すように言われた人は、メガネも同様に外して顔を見せる。

私は、普通に試験に集中していて、顔を上げるように言われることもなかった。

私は、こういう試験慣れしていないので、試験監督の多さにびっくりした。

試験が終わると又、待合室に移動して15分前を目安に会場入りという感じだった。待合室でも、会場に入ってからも周りの人もみな、自分のことに集中しているのか周りの人と会話することなんてことは、会場見渡してもほとんどなく、試験勉強の最後の確認に全力!という感じだった。

10代から20代前くらいが大半で、中には30代くらいの主婦らしき方や40代 50代くらいの方もおられた。

皆さんそれぞれ理由があって高校卒業しなくても、こうやって高認とって頑張っている人がこんなにたくさんいるんだということがわかり、勇気をもらえた。

「嫌だな!」と思うこともあったけど、挑戦してみて良かったなと思える経験になりました。